こんにちは!パターンを描く人、さんいんちです。
前回のシルエット編に対抗して、今回はアウトラインパターンのお話です。
案外意識しなければ使うことのないアウトライン…なかなかイイ奴なんです、これが。
マブダチになるためには数をこなさなければいけませんが、要素としては素晴らしいと思っています。
もちろんモノをそのまま描くのも本当に素敵です。
それなりの演出方法もたくさんあるし、写実的な魅力ってありますよね。
私はちょっと苦手なので、逆さになっても真似できない〜ギリギリ!と歯噛みしています。
ジェラシー!
ただパターンの世界ではモチーフはもっと自由に決めてオッケー!だと私は思っています。
制約なんてありません。
強いていうなら制約は自ら作って利用していく物です。
「〜のデザインを今回は〜のように作ってみよう!」みたいな感じですね。
話を戻して。
アウトラインは覚えておくと色々なパターンに応用できると思います。
アウトラインのモチーフだけでパターンを作ってもいいですし、塗りのパターンやシルエットのパターンとミックスして使ってもかわいいです。
これは後で見ていきます。
ここではとりあえず、単純な塗りのパターンを思い切ってアウトライン化してみます。
雰囲気が全然違いますよね。
アウトラインパターンはモチーフひとつひとつの主張だけでなく、背景の主張も強くなってきます。
目の行き方も違いますね。
塗りパターンはモチーフひとつひとつに目が行きますが、アウトラインパターンは全体的に目が行くと思います。
アウトラインパターンにするだけでグッと雰囲気が変わってきます。
都会的でスタイリッシュ、しゃれた表現になることが多いです。
では!そんなアウトラインパターンで気をつけることといえば何か?
それは色と太さです。
アウトラインはその名の通り、線が主役ですからもちろんそこを厳密に気をつけなければなりません。
かといってそんなに難しいことではないので、サクサク行ってみましょう。
色と太さ
どのパターンやイラストにも共通することと言えますが、背景の色によってモチーフの適した色(明るさや鮮やかさ)が変わってきます。
特にアウトラインはその傾向が顕著です。
ラインしか要素がないわけですから、当たり前っちゃ当たり前なのですが重要な点です。
ラインってスリムでちょっと弱い、そこを意識してやるのですが…結構やりがちなことがあります。
それは
イメージしていた色をそのまま使うとモチーフが消える…
ホラー!!!
そう、色が薄すぎるのです。
「アウトラインは線である」という前提のもと、色は考えなければならないのです。
この場合は、いくら線の太さを調節したところで解決できません。
悲しいことに、見えないものは見えないです。
いかに色という要素が重要なのかがわかりますね。
それに対して濃いめの色だと線の太さである程度見やすくすることができます。
ただ気をつけたい点が2点あります。
- 均一に線を太くすると逆に存在感が強くなりすぎてしまう(ただでさえ色が濃いのに)
- 抑揚を付けすぎると存在感が強くなりすぎてしまう
パターンはパターンなので、線ばかり目立ってしまってはしょうがありません。
全体のことを考えながら作っていきましょう。
格上げ
今回はパターンの一部のみをアウトラインにしていきます。
まず通常の塗りパターンです。
色々な種類のトーストのパターンです。
パンの形が面白かったので、映えるようにグリッド状に並べています。
リズムが欲しかったので、具を様々にしたり、のせているところとのせていないところを作りました。
食べ物のパターンなので、美味しそうさを損なわないように柔らかいカラーで囲んでいます。
これを一部アウトライン化していきます。
通常のイラストとアウトラインをミックスしました。
こういったことが自由にできるのもパターンのいいところですね。
モノクロにすることでしゃれた雰囲気を強調しました。
リアルに近いものとアウトラインを使用したものを合わせることでミスマッチ感が生まれ、不思議な空気感を作ることができます。
パンと背景が白黒なので、具材のカラフルさが、存在感余計に引き立ちます。
余談ですが実はこのパターン、半年くらい前にボツにしたものです。
モノクロ&具カラフルをやりたかったのですが、頭の中のイメージと噛み合わず…
ようやっと今回しっくりくるように作れました。
時を経て落ち着くものもあるので、いいパターンにしてあげられなくても落ち込まないで次々!と最近思いながら作っています。
まとめ
- アウトラインパターンにすると、都会的でスタイリッシュ、しゃれた雰囲気になる!
→色と太さに注意すること - 他の要素(塗りなど)と合わせてみてもおもしろい
アウトライン化を頭に入れておくと、また少しパターンの引き出しが広がるんじゃないかと思います。
実際のモノももちろんかわいいのですが、頭の中で加工したモノと組み合わせて描けるのもイラストないしパターンのいいところです。
自分で制約をつくらずに、何を描いてもいい、自由であることを忘れずにいたいものです。
次の記事もよろしくお願いします!
それでは本日はこれにて。
アディオス!