こんにちは!パターンを描く人、さんいんちです。
パターンは結構平面的な表現が多いと感じるのですが(もちろん平面的じゃないものもたくさんあります)今回は少し空間感があるもののお話です。
空間感を出す描写の仕方で言えば、「同じ大きさ等間隔 vs 大小メリハリ間隔編」にもある通り、大きさを調節して空間を描く方法があります。
他にもモチーフ自体に影をつけたり立体感をつけたり…手は色々考えられます。
ですが今回は別の角度から空間を作っていきたいなと!
ズバリ今回は「くるくるまわすと空間ができる!」です。
要点としては
- モチーフをくるくるまわすと空間ができる
- (展開)さらにモチーフの要素を分解していくと楽しげな雰囲気になる
です。
ポイントは1つのものを色々な角度から見ること。
そうすることによってモチーフがひとつでも色々な表現が可能です。
それでは具体例を見ていきます。
具体例
まずはプレーンなパターンを見ていきます。
今回のモチーフは紫玉ねぎ。
普通の玉ねぎでもかわいいですが、紫玉ねぎは色が強く入っているので要素として扱いやすいですし、バリエーションも作りやすいです。
ポップな感じがするのも使いやすいポイントです。
一つのモチーフをミラーリング、角度を少し変えて並べます。
かわいいですが、単調です。
形やシルエット、柄を見せたいならこの並びでも良さそうですが、今回の目的はそうではありません。
空間はそう感じません。
形やシルエットを見せるなら背景とモチーフの色に差をつけてみたり、柄を見せるならもうちょっとモチーフを大きく扱ってあげたりできるのではと思います。
では、この紫玉ねぎをくるくるまわしてみます。
少し空間感が出ました。
3つの角度から描いたモチーフを回転させて並べています。
実際に紫玉ねぎが立体になったわけではありません。が。
私たちが1つの視点から物を見ているのに対し、このパターンでは色々な角度から見た紫玉ねぎが見えますよね。
そうするとコロコロと転がっているように見えるんです。
コロコロは3次元的な動きなので、2次元で3次元的な動きを表現していることになります。
要は「見る人がどう感じるか」なので、実際にモチーフが立体っぽくなくてもいいのです。
ここから逆に考えて、「コロコロに描けば空間ができるやん!」となるわけです。
今回は紫玉ねぎなのでコロコロですが、他の例も考えると「くるくるまわす」が良いかなと。
それで今回の記事は「くるくる空間編」と銘打っているわけです。
展開
くるくる空間だけ!では話が弱いな〜と正直思ったので、ここからは少し展開していきます。
モチーフの要素を分解していきます。
カットした3種類の玉ねぎを配置していきます。
(このパターンのダウンロードは以下から)
賑やかで楽しそうになりましたね。
もし空間感を大事にしたければ、このカットした玉ねぎも見る角度を変えて描いてあげるといいと思います。
1つのモチーフで結構バリエーションができました。
バリエーションは多くなりましたが、元が同じモチーフなので統一感があります。
それゆえとても便利な手法なのでは?と思います。
格上げ
アウトラインの要素を足してみます。(アウトラインパターン編)
アウトラインを取り入れたことで、少しパターンの風通しが良くなりました。
アウトライン化することでモチーフ自体の主張は減りますが、その分全体の雰囲気がよく伝わるようになります。
配色も重要です。
色同士が喧嘩したりしないよう、それぞれの形がよく見えるように配色を考えていきます。
まとめ
- モチーフをくるくるまわして配置するとパターンに空間ができる!
- さらに要素を分解すると楽しげな雰囲気になる!
パターンのモチーフの配置ってよくよく考えてみると様々な効果があるんだな、と改めて感じました。
それを考えた上でみなさん描いていらっしゃるんだなぁと。
奥が深いという言葉で締め括らずにはいられません。
パターン、奥深い…!
今回のお話ですが、展開をさらに展開させるとすれば、背景にドットなどのポップな模様を描いてみても楽しげな様子が強調されていいかなぁと思います。
ドットは楽しげな様子によく合います。
(気づいてみるとパターンがドットとストライプだらけになるのはここだけの秘密です)
かわいければそれで良し!!!
次の記事もよろしくお願いします!
では本日はこれにて。
アデュー!