こんにちは!パターンを描く人、さんいんちです。
今回はパターンの流れのお話。
今まで「さんいんち流!可愛いパターンの作り方」で書いてきたように、パターンで気をつけたいことはたくさんあります。
今回は「「整列する」と「散らす」とは?編」で考えた、「散らす」の続編です。
「散らす」は画面が楽しくなる反面、ひとつひとつのモチーフの関係性が弱く、関連性が見出しにくいです。
全く同じモチーフを使っていれば統一性のある画面になるかもしれませんが、基本的にガヤガヤと賑やかになります。
それが狙いならOK。
もしそうなることが不本意なのだとしたら、今回のお話はちょっと頭の隅に入れておいて損はないかもしれません。
今日のお話の味噌、それは
バラバラのモチーフ同士に少しだけ接点を与えてあげることでパターンに滑らかさが出る!
です。
ポイントは
- 曲線のあるモチーフの方がより向いていること
- モチーフ自体の流れを意識すること
- 方向性はきちんと決めること
もちろん「滑らかさを出したい場合」です。
そうでない場合はやらない方がむしろいいです。
ただモチーフ同士の繋がりがあるパターンは一体感が出ます。
流れが欲しい場合もおすすめの方法です。
では具体例を見ていきます。
具体例
まずはバラバラに配置していきます。
秋の落ち葉のイメージです。
色はまさに秋色ど真ん中、ゴールドでちょっと格上な印象が出ます。
方向性が色々なため、少しシチュエーションはわかりづらいですが、バラバラな配置にしたため、楽しげな様子ではあります。
今回の落ち葉のパターンの他の配置の例をあげると
- 葉っぱの形がおもしろく、それを強調したいのであればグリッド状に整列させる
- 楽しげでガヤガヤと賑やかな雰囲気にしたいのであれば、モチーフに大小をつけて散らす
などが考えられると思います。
このモチーフだからこういう並べ方がいいというお約束はないので、自分がそのパターンをどう演出したいのかということを考えて作ると
グッド!
ですよね。
このパターンでは大小をつけずに配置してあるので空間感がなく、ちょっと主張が弱い気がします。
今度はモチーフに接点を持たせました。
方向を縦に統一し、流れを作ったことにより、落葉を描くという意図がはっきりしました。
落ち葉は上から下に落ちます。
とらわれることはないのですが、葉っぱだけではなく、方向性もパターンの重要な要素です。
ここで大事なのは、葉っぱの中心の曲線です。
流れを作るためにこの曲線を意識して配置するとより滑らかになります。
曲線を繋げるように配置すると滑らかさが増します。
ただ全てを繋げてしまうとのっぺりとしてしまうので、そこは様子を見ながら配置します。
接点があるモチーフとないモチーフを作り、リズムを感じるようにしました。
そのため、こちらも楽しげな印象を与えるパターンとなりました。
格上げ
モチーフ同士の接点を少し顕著にします。
重なった部分に色を入れて透明感(透け感プラスで抜け感UP編)を出します。
方向性は横ですが、少しモチーフをランダムに斜めにし、動きを出しています。
今回は重ねたところをカラフルにしてみました。
薄いオレンジのドットで配色が醸し出しているポップな感じを強調。
主張が強いドットですが、色を調整してあげることでちょうどいい存在感になりました。
全体的に黄色でまとめましたが、モチーフが重なった部分をカラフルにしたことで賑やかな感じを表現しています。
オマケ
私はどの要素でどの目的を果たすか、というのが「狙って作る」という面では重要だと考えています。
例えば「賑やかな感じ」を出すため(狙い)にモチーフの「色合い」を調整する、だとか
「滑らかさ」を出すため(狙い)にモチーフの「正中線」を調整する、だとか。
目的を持った考え方をしていくことで、頭の中が整理されます。
もちろんこういう考え方だけで直接パターンの魅力が上がることに繋がるわけではありませんが、少し頭に入れておくと便利かなと思っています。
あんちょこみたいなものでしょうか。
このブログはあくまで「さんいんち流」なので、話半分に読んでいただきたいのですが、何かの時に役に立ってくれたらなとはいつも考えています。
まとめ
- バラバラのモチーフに少し接点を与えるとパターンに滑らかさが出る!
- 曲線のあるモチーフが向いている!
- 方向性はきちんと決める!
モチーフとモチーフとがどう関わっていくかを考えるのをついつい忘れがちになってしまう…という悩みのあるあるですが(私だけかも)
ちょこんと接点を与えてあげるだけでもいいのだな!というズボラな発見から出た今回のお話でした。
うんうん、一つ一つのモチーフも大事ですがパターンにした時にどのように見えるかもきちんと考えねばですね。
パターンの最大の特徴は「繰り返すこと」なので、強調されてしまう部分が普通のイラストと違います。
そこもきちんと留意して作っていきたいですね。
次の記事もよろしくお願いします!
では本日はこれにて!