こんにちは!パターンを描く人、さんいんちです。
今回はスタッキングでできるパターンについて書いていこうと思います。
スタッキングはその名の通り、「積み重ねること」です。
少しパターンとは離れたところにある言葉かなと思います。
イメージ的には。
ですが、スタッキングをパターンに取り入れると結構面白いんです。
スタッキングしていないモチーフと、スタッキングしたモチーフのシルエットってすごく違いますよね。
その点を利用してパターンにリズムを作ることができます。
スタッキングには2種類あります。
その2種類とは
- 綺麗に積み重ねたもの
- 少し雑に積み重ねたもの
です。
両方ともに以下の効果があります。
- モチーフをスタッキングすると形に変化が出てリズミカルになる!
- そのモチーフの特徴を端的に表せることもある
具体的に見ていきます。
具体例
まずはプレーンなパターンです。
春レトロ、みたいな配色でいってみます。
今回はわかりやすいようにモチーフの形は一種類、お椀型に絞っています。
スタッキングをしてみましょう。
お椀型のモチーフを3つ、積んでみました。
積んだことによりモチーフがひとまとまりになり、見えるシルエットが変わりました。
プレーンなパターンの時よりリズムが出ていると思います。
整然としたパターンを作りたい場合は綺麗に重ねた方が雰囲気が出ますね。
垂直水平を意識してあげるとかわいいパターンになりそうです。
表現によってはモチーフ一つ一つの間を少し離してみてもいいのではないでしょうか。
また、肝の水平垂直を大事にしながらリズムをさらに出していくならこんな感じはどうでしょうか。
一つ一つのモチーフを水平にずらしてみました。
今回は一種類のモチーフの塊しか作っていませんが、いくつか種類を作るとさらにリズミカルになります。
次は少し雑にスタッキングしていきます。
綺麗にスタッキングした時よりもさらにリズミカルさが増しました。(はらぺこあおむしのようだ…)
ガヤガヤとした雰囲気にしたい時はこちらの方が良さそうですね。
動きがあります。
少し雑にスタッキングする時は、あえて全ての要素で垂直水平を出さない方がいいかもしれません。
出す時は狙いを定めて出していったら良いかと。
例えば斜めの線を強調するために、など。
垂直水平にすると賑やかさが停止してしまうことが多いです。
具体例では同じ形のモチーフを重ねましたが、もちろん違う形のモチーフを重ねるのでもオーケー。
むしろそちらの方が自然ですよね。
画面に密度も出ますし、表現の幅が広がります。
配色ともよく相談しながらバランスをみて調整していきます。
綺麗に積み重ねても雑に積み重ねても、「積み重ねられるということは…」と考えるとそのモチーフの特徴(内部に空洞があるなど)にも自然と思考が及ぶと思います。
雑に積み重ねた例では、ただのお椀型のぺったんこな図形が「もしかしたら立体的になっていて、中がへこんでいるのかな?」という見え方ができるようになっています。
モチーフが積み重なるという関係性がそういう理解を生み出すのですね。
格上げ
食器とカトラリーのパターンです。
(このパターンのダウンロードは以下から)
スタッキングとボーダーを掛け合わせました。
お皿は少し浮いている感じにして、どちらかといえば生活感よりメルヘン感を狙いました。
ボーダーは下手をするとパターンの動きを止めてしまうのですが、フォークとスプーンでランダムに表現したことで、ボーダーの力強さを少し弱めています。
ボーダーの安定感と、スタッキングのリズミカルさを融合させられたのではないかと思います。
まとめ
- モチーフをスタッキングすると、形に変化が出てリズミカルになる!
- そのモチーフの特徴を端的に表すこともできる
イラストの中は本当に自由なので、「もうこれ絶対積めないだろ!!」というスタッキングも易々とできます。
それゆえスタッキングの表現に限らずですが、とても自由度が高い。
ギリギリの緊張感も出せるところが良いところではないでしょうか。
また、何種類かスタッキングを作ってパターンにする、もしくはスタッキングしていないものも一緒にパターンにしてみると、さらにリズミカルな雰囲気になりますね。
私もスタッキング系のパターンはそう何個も作っていないので、これからまた研究していきたいと思っています!
次の記事もよろしくお願いします!
では今日はこの辺で。
アデュー!